こんにちは!
Bird Breeding ときいろの飼育係です。
今回は、ヒノマルチョウを実際に飼育してみて分かった性格や、餌、温度管理、繁殖中の様子などを書いてみます。
ヒノマルチョウは顔の周りが赤いので「日の丸」なのですが、体は緑色です。
赤い丸に緑色の体。
これ、思いっきりバングラデシュの国旗なんですよね。
だからヒノマルというより、バングラでは……というような小鳥です。(完全に余談です)

丈夫で飼いやすく、意外と人にも慣れる
実際に飼ってみた印象は、体が意外と丈夫で飼いやすい鳥です。
鳴き声もきれいですし、最初はとても臆病な動きをするものの、お世話を続けているうちに少しずつ環境や飼育係に慣れてきます。
もちろん、手乗りではない成鳥が、あとから手乗りになるという意味ではありません。
ただ、最初に見せていた「何もかもが怖い」というような反応は薄くなり、そのうち好奇心を見せるようになります。この変化を見ているのが、なかなか面白い鳥です。
一方で、性格にはかなり個体差があるようです。手乗りとして育てても、まったく人に慣れない子もいます。
これはほかの鳥でも同じかもしれませんが、多頭で一緒に挿し餌をした子は、人への慣れ方がいまひとつになる傾向があるように感じています。
自我は強め。他の鳥と飼うなら餌場を複数に
ヒノマルチョウは、ジュウシマツと同じくらいの大きさがあります。
体が大きいだけでなく自我も強めで、同じ場所で暮らしているほかの鳥を追いかけることがあります。
特に気になるのが、餌場からほかの鳥を蹴散らしてしまう場面です。追われる側が十分に餌を食べられないのは、やはりよろしくありません。
ほかの種類の鳥と一緒に飼う場合は、餌場を一か所だけにせず、複数用意しておく方が安心です。追いかけ方が激しい個体は、同居の組み合わせ自体を見直した方が良いと思います。
夏と冬の温度管理
夏は暑すぎる環境を避けますが、ときいろではヒノマルチョウだけ特別な温度管理をしているわけではありません。
餌も夏と冬で大きく変えておらず、運動量が多いからといってカナリアシードを増やすこともなく、通常のフィンチ用シードを中心に与えています。
冬は雛のうちは加温します。
成鳥については、ときいろの室内飼育では特別に加温しなくても、寒さで弱った経験は今のところありません。
ただし、これはあくまでこちらの飼育環境での話です。雪国や一日の気温差が大きい地域、体調を崩している個体などは条件が違うので、必要に応じて加温した方が良いと思います。
好奇心旺盛で、新しい餌もよく食べる
普段与えているのは、フィンチ用シード、粟玉、エッグフード、プラスリンマルチ、青菜などです。
基本的には、ほかのフィンチに与えているものと変わりません。
ヒノマルチョウは好奇心旺盛で、初めて見る餌にもわりと早く口をつけます。何でもよく食べてくれるので助かる反面、栄養過多には気をつけなければと思っています。
最近は、エッグフードに「セデ」というメーカーの野鳥用フードを混ぜて与えています。
動物性たんぱく質、特に昆虫を食べてもらう目的で、繁殖に何か変化があるか実験中です。初めての餌でも気にせずよく食べていますが、与え始めて一、二週間ほどの現時点では、目に見える変化はありません。
このあたりは、もう少し長く観察してから改めて書きたいと思います。
エッグフードとプラスリンマルチについては、別の記事でも詳しく紹介しています。
→ フィンチに与えている補助食品2種|エッグフードとプラスリンマルチ
繁殖は、環境の好みが少しうるさいかもしれない
ヒノマルチョウの繁殖は、やや難しいという印象です。
良いペアと良い環境を揃える必要があるのは、どの鳥でも同じですけどね。
ときいろで繁殖行動が見られたペアを見ていると、腰より低い位置にある、少し薄暗い環境を好んでいるように感じます。
反対に、目線より少し高い場所に置いているペアには、今のところ繁殖する気配がまったくありません。
もちろん、高さだけが理由とはまだ言い切れません。ペアの相性や周囲の明るさなど、ほかの条件も関係しているはずです。
もう少し多くのペアを飼育しながら、本当に傾向があるのか見ていきたいところです。
巣は大サイズのツボ巣を使用
ときいろでは、大サイズのツボ巣を設置しています。
ヒノマルチョウはフィンチの中では体が大きいので、小さいものより大きい方が良いかな、という理由です。基本的に、ときいろではほかの鳥種にも大サイズのツボ巣を使っています。
巣箱で繁殖させた経験はないため、巣箱でも同じように繁殖するかは分かりません。
しっかり巣草を運ぶペアなら、ツボ巣以外の形でも繁殖できるのではないかと思っていますが、ここはまだ推測です。
粟玉と動物性たんぱく質への反応
市販の粟玉を、繁殖期の餌として与えています。
ときいろで見ている限り、ヒノマルチョウは動物性たんぱく質を与えたときに、繁殖に向かう反応が出やすい印象があります。
ただ、もしかすると「発情させる」というより、ジュウシマツのように、成鳥になれば条件が揃ったときに繁殖へ入りやすい鳥なのかもしれません。
このあたりもまだ観察中です。セデの野鳥用フードを試しているのも、繁殖との関係を見てみたいからです。
メスの後頭部が薄くなることがある
ペアで飼っていると、メスの後頭部の羽が薄くなることがあります。
ときいろで実際に見たケースでは、オスがメスを追いかけ、後頭部の羽をつついていることが原因と思われました。ペアが落ち着くと、そのうち羽も戻ってきます。
その後に巣草を運び始め、産卵へ進むこともあります。
ただし、脱羽が広がる、皮膚に赤みや傷がある、メスが落ち着いて餌を食べられないといった場合は、同じ理由とは限りません。オスの追い方がひどければ、一度離すことも考えた方が良いと思います。
飼ってみると、見た目以上に面白い鳥
ヒノマルチョウは、最初こそ臆病ですが、慣れてくると好奇心を見せ、初めての餌にもすぐ近づいてきます。
その一方で自我が強く、ほかの鳥を追い払ったり、繁殖環境には少し好みがあったりします。
見た目の美しさや鳴き声だけでなく、飼っているうちに性格が見えてくる面白い鳥です。
まだ観察中のことも多いので、新しく分かったことがあれば、この記事へ追記していきます。
ヒノマルチョウのオスとメスの見分け方は、実際のペア写真を使って別の記事にまとめています。